ながはまプロジェクト

生活習慣の改善に関わる健康行動に
対する意欲とソーシャル・キャピタル

Member

2020年4月

関根 仁博
京都大学経済研究所附属先端政策分析研究センター 准教授
李 環
京都大学経済研究所附属先端政策分析研究センター 研究員
井上 寛規
久留米大学経済学部講師
広田 茂
京都産業大学経済学部教授
要藤 正任
国土交通省総合政策局情報政策課建設経済統計調査 室長
瀬藤 和也
京都大学医学研究科附属ゲノム医学センター研究員
田原 康玄
京都大学医学研究科附属ゲノム医学センター准教授
松田 文彦
京都大学医学研究科附属ゲノム医学センター教授
矢野 誠
独立行政法人経済産業研究所理事長

Overview

現代社会において、食事や運動、ストレスなどの生活習慣に起因する、いわゆる生活習慣病への対応は喫緊の課題である。特に、生活習慣病は自覚症状がないまま進行するため、対象者個人が、自らの健康状態を理解して生活習慣を振り返り、自らが健康行動をとろうとする意欲を持つことが極めて重要である。ソーシャル・キャピタルは、健康行動の源となる「意欲」に対して影響を及ぼしているのだろうか。

本研究においては、運動や禁煙など具体的な 行動実施の前提となる、生活習慣を改善しようとする意欲、生活習慣を改善するための処方箋となる保健指導を受診しようとする意欲を取り上げ、ソーシャル・キャピタルがこれらの健康行動(生活習慣改善、保健指導受診)に対する意欲に及ぼす影響について解明を試みた。 分析にあたっては、健康行動に対する意欲に影響を及ぼす要因として、個人の健康状態やリスクに対する考え方などについても考慮した。

分析の結果、性別、収入などの人口学的・社会経済的要因に加えて、個人の健康状態やリスクに対する考え方などによる影響を考慮しても、個人レベルのソーシャル・キャピタルと、 生活習慣の改善に関わる健康行動に対する意欲との間に有意な関連があることが分かった。

JEL classification: I10, I12, I18
Keywords: ソーシャル・キャピタル、健康行動、生活習慣

Documents

Discussion Paper No.2001 生活習慣の改善に関わる健康行動に対する意欲とソーシャル・キャピタル

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